記憶保管所

ただの単発備忘録です

あのね!文学部ってなぁに?

続く(かもしれない)文学部紹介記事です

 

 ※この記事には個人の解釈が多分に含まれていますのでご了承ください。不快だと感じた場合はブラウザバックをお願いします。

 

それではやっていきましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そもそも書こうと思ったきっかけを説明しよう。

 

 

文学部です、と他学部や社会人に明かすと大体返される言葉が

 

 

文学部か!小説とか古文読んでるの?(意訳)」

 

である。文学部生であれば経験があるのではないだろうか。

 

間違ってはいない、だからこそ悲しくなるのである

 

今回は全体的でざっくりと大まかに書いていきたいと思う

詳しい話を進めよう

 

 

 

 

 

 

 

 

山○まり○「あのね!文学部ってなぁに?」

 

 

文学部とは主に人間に関わる学問をしている学府のことである。

 

 

(おことわり:具体例がないと文章が大変ふわふわしそうなので弊学を例に紹介させていただく)

 

 

 

弊学で文学部は

  • 哲学コース
  • 歴史学コース
  • 文学コース
  • 人間科学コース

 

の4つに大きく分類される

 

 

Ⅰ:哲学コース

 

 哲学・哲学史倫理学インド哲学史、中国史哲学、美学・美術史の5つの専門分野がある。先人たちの記録を元手に真理について探求する。哲学は高校時代倫理もしくは現代社会で学習したのではないだろうか。文学部ではそれを各思想ごとにアプローチし、ある思想家の考えに対して自分の意見を述べたり論理的な解釈を進める。ロジックへの耐性や思想家への親和性のある人に向いている。数学の証明が得意な人とか。

 

 哲学書は抽象的であったり分かりにくい文章が多いため、そういう文章を楽しく読んで解釈できる人も向いている。

分野によって価値観の差が大きく先生と馬が合わない………という可能性すらあるので先生は事前に調べておくことをおすすめする。

実際に「この先生とは合わない」という先輩もおられます.......

 

 研究室を第一希望にする人は多くはなく、よほど偏りがなければ希望を出せば大体通る。同期の哲学志望は珍しく多かったが近年の傾向から見ると例外である。

 

 

 

 

 Ⅱ:歴史学コース

 

 

 歴史学コースは日本史学東洋史学、朝鮮史学、考古学、西洋史学、イスラム文明学の6つの専門分野で構成されている。触れる内容こそ高校日本史や高校世界史の範囲のものが多くあるが、それと異なるのは掘り下げ方である。基本的に文学部の歴史学では歴史を高校の時のように通史的に学ぶのではなく、特定の時代の地域または人物について対象を絞り深く掘り下げる。要は通史的に学ぶ場合もあるが、それがメインディッシュでなかったりする場合もあるということである。

 

 歴史学コースは入試に社会科が適用されて以来人気が出ており、GPA争いが顕著である。(弊学は研究室は1年次のGPAが高い人から順に割り振られる。)同期も何人か希望の研究室に入れなかったりしている。特に日本史学西洋史学の人気は高い。しかしこの2つの分野はブラック寄りと呼ばれており、GPAを高くできるような人が入るべきだと個人的に思う。

 

 

 

Ⅲ:文学コース

 

 文学コースは国語学・国文学、中国文学、英語学・英文学、独文学、仏文学の5つの専門分野に分かれている。

 絵に描いたような文学部のコース、文学と名乗っているが言語と歴史に足を突っ込んでいるのでそちらの方面についても学ぶ。

 原本を読めるようにならなくてはいけないので、その分野の言語はさらに深く学ばなければならない。国文学でもくずし字や日本漢文の知識が求められるだろう。研究室の方面の文章に対して愛着が持てなければ読解の段階で心が折れそうになるのでそのあたりの意識は持っておくべきであると思う。

好きの気持ちを忘れてはいけないよ

 

 個人的に独文のT先生が推せるので余裕があれば基幹教育科目などで受講してほしい。基幹教育レベルであればドイツ語履修者でなくとも受講に問題ない程度の内容である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 Ⅳ:人間科学コース

 

 人間科学コースは言語学・応用言語学、地理学、心理学、比較宗教学、社会学・地域福祉社会学の5つの専門分野から構成されている。このコースの分野は理系に片足または両足突っ込んでいる分野であるため、理系的思考回路や知識が求められる。全分野を通して実験・実習(現地調査)が多いため統計的知識や考え方はほぼ必須である。二度と数学をやりたくない人は選択しないことが無難かもしれない。また、このコースに関しては特に全分野を通しての共通事項がない。

 言語学は任意の文学コースと違って語学というよりは言語の形態を学ぶものであり方向性が異なる。日本の中でも方言文化により文法が変化している場合もあり、言語の特性についてネイティブの話者に対して現地調査を行うこともある。

 

 弊学では文系に収まっている地理学は他の大学では理系分野に分類されることもある。理学部の地球惑星科学科との違いは、地学的メカニズムを学ぶというよりは人と社会に関わる地形について主に取り扱うというところである。

巡検で学外にたくさん行くから楽しいよ

 

 弊学の心理学はカウンセリングといった臨床系ではなく、知覚や反応について扱う基礎研究的な研究室となっている。臨床系は教育学部の心理分野で学習することができる。ヒトについて学ぶならここ。

 

 比較宗教学は文字通り宗教についての研究であるが、宗教から繋がった分野が主な研究対象となるため扱える内容は多い。文化的風習は宗教に起因するものが多く日本国内を問わず国外の研究対象の地域に実際に行き研究することもある。キリスト教を深く学びたい場合は神学部のある大学に行った方がいいと思う、同志社大学とか。仏教もこれに同じく。

 

 

 社会学に関してはとにかく「完全なる正解のない課題に取り組めるか」が重要であると思う。最適解はあってもそれが必ず正しいというわけでもない。それを許容できるか、最適解をどう探し出すかが社会学の醍醐味であると思う。

 

分野がバラバラだから分量が増えちゃった、許して

 

 

 

 

 

 

 文学部は近年の教育改革で消滅させられる危機に瀕している。生産性がない、意味がないなどという理由なのだが、果たして本当にそうだろうか………。

 

 記事が長くなっているため手短にまとめると、筆者個人は文学部の学問は人と社会を豊かにするためのものであると考えている。やっぱり教養のある人がいいよね。役に立たないからやめるというものでもない、むしろ役に立つかわからないからこそアカデミック機関で担うべき役割ではないだろうか。利益の出そうな部門は民間主体でも成り立つだろう。

 

 

 

 

 

 

以上文学部の大体の分野について触れてきたが、いかがでしたでしょうか。

 

「これは偏見だ❗」「他にも言及してほしい内容がある❗」などありましたら加筆・修正をしますのでご連絡お願いします。

 

ここまでご覧いただきありがとうございました。